慢性副鼻腔炎(好酸球性副鼻腔炎)と診断され、嗅覚がほぼ無い症状に耐えられなり、全身麻酔をして手術を行いました。
手術した背景、手術に伴う痛み・激痛、術後の経過など、これから慢性副鼻腔炎の手術を受けようと考えている方の参考になるように体験記を公開します!
※私の備忘録的な意味もあるので、そういった書き方になっています
手術 するまでの鼻の症状、通院内容
- 手術する約2年前から鼻詰まりなどで、匂いがしづらい症状が出始める
- 耳鼻科に行き、鼻ポリープができており、飲み薬のステロイド、抗生物質などを処方される
- ステロイド剤を飲むと、飲んでいる期間+その後の数か月は嗅覚が復活する
(嗅覚が復活するのはステロイドで鼻ポリープが小さくなっているから) - ステロイド剤は2週間分飲むと、その後3か月はステロイドは飲めない(禁止)
- 最初の1年は、ステロイド禁止期間3か月は匂いがしていた
- 1年過ぎから徐々に、ステロイド禁止期間3か月でも匂いがしなくなってきた
つまり、匂いがするのは1.5か月(ステロイドを飲んでいる2週間+その後の効果がある1か月のみ) - ステロイド禁止期間が3か月なので、残期間1.5か月は全く匂いがしなくなった
- 状況から、最終的には手術をしなければ治らないと診断された
- セカンドオピニオンとして、有名な耳鼻科も受診したが同じ診断だった
手術を決意するまでの経緯
手術をするのは絶対に嫌だ!
鼻の手術について、ネットで色々調べてみると、術後のガーゼ処置が気絶するほどめちゃくちゃ痛いらしいという感想があったので、そんな痛いなら別に匂いがしなくても良いと思っていた。
心境の変化
ステロイドの効果が切れてから、1.5か月の間、匂いが全くしない。
この状態では、甘い、しょっぱい、酸っぱいなどはわかるが、何を食べても、何を飲んでも味がしない。
これが何度も続くと、やはり精神的に参ってきます。
「痛くても手術をやってみようかなぁ」と思うことがしばしば出てきた。
手術する病院を受診
そんな時、術後にガーゼを詰めないやり方で痛みが少ない手術をする病院があると情報を入手!
早速その病院に予約し、受診。
状況を説明後、すぐにCTの撮影を行い、以下の内容を聞いた
- CTを見ると副鼻腔がほぼほぼポリープと炎症?で隙間がなくなっていた
- 診断から、恐らく「好酸球性副鼻腔炎」だろう
手術後の細胞検査で判明するらしい - 手術する、しないは任意
ただし、このままステロイドを飲み続けるのは体に負担がかかる - いずれ手術はしないと改善しない
手術の決断
上記の診断時に以下のことを言われたので、その日の内に手術する決意をした!
「若い時に手術をしておかないと、歳をとると他にいろいろな病気が出てきて、その影響で手術できなくなるよ!」
手術をしてから分かったが、全身麻酔をするにしても、心電図に異常があれば手術できないし、血圧が高い人であれば、痛みで血圧が上がることもあり、危険を伴うので、若くでしておいた方が良いことは明白です。
手術に関する説明
手術を受けることを病院に伝えたので、受診後に看護師から手術に関する説明があった。
説明の内容は、
- 手術は1泊2日、その後は自宅療養
- 3日後からは事務仕事はできるらしいが、1週間は休むことを進める
- 術後2週間は、お酒×、熱いお風呂の入浴×、運動×などの制約あり
- 術後は、1週間、2週間と通院が必要
手術するまでの処置と流れ
- 私は、1週間の休みを取ることしたので、私のスケジュールと病院の手術可能日から約2か月後に手術をすることになった
- 手術までは、毎日鼻うがいと鼻からパウダーのステロイドを噴霧する
鼻うがいは初めてだったので、その場で鼻うがいのやり方を聞いた。 - 1か月前に術前の検査(費用は約1万弱)
検査は、呼吸器系の検査、心電図、血液検査など - 1週間前手術説明
嫁さん同伴で、手術に関するリスクの説明があった。
・鼻中隔穿孔(びちゅうかくせんこう)
・頭蓋内合併症
・鼻涙管損傷
などの可能性があるらしいが、限りなく確率が低いとのことだったので、あまり気にしなかった。
いざ!手術当日
鼻うがいにも慣れ、仕事の調整も完ぺきに終え、ようやく手術を迎えることになった。
もちろん、前日は禁酒ですw
手術前
手術は昼頃からなので、約2時間前に病院へ到着。
到着後、病室へ行き、術着に着替え、看護師からスケジュールの説明を受けた。
その後、術着に着替え少しテレビを見ながら嫁と雑談。
1時間ほど前になったら、脱水にならないように、点滴を腕につけられた。
これは手術後もずっと付けたままにしておき、これを使って、全身麻酔や、鎮痛剤を行う。
処置後、麻酔科医から全身麻酔に関する説明を受ける。
全身麻酔時に、呼吸をさせるための管を喉に通すのでその痛みが後で出てくることが一番印象に残っている。
他は忘れましたw
手術直前
時間になり、看護師がお迎えに。
点滴を持って、歩いて病室まで行き、自分でベッドに横たわる。
麻酔科医から点滴に麻酔薬を入れていきますと説明を受け、その後の意識はないw
手術 約3時間
手術直後
〇〇さん!と起こされる。寝てる感覚のようで飛び起きた!
ベッドでそのまま病室まで運ばれる。
覚えていないが、恐らく自分で手術台からベッドへ移動していると思う。
その後は、3時間横になった状態で安静にしておく。
手術~3時間まで
看護師さんの方で体温測定と血圧測定を実施。
体温は異常なし。血圧は痛みのせいかかなり高かったらしい。
1時間後 痛みに耐えきれなくなって、看護師に痛いと伝えところ、痛み止めを点滴に入れてくれた。痛み止めの点滴は、1時間分だった。
痛み止めのおかげで、痛みは7割下がった。
手術から1時間後の痛み止めの点検をするまでの痛み
歯:5割
副鼻腔を触っているので、歯の神経全般に痛い
歯茎が炎症でずきずきする感じ。これが一番痛くこの痛みがなかったら、それなりに耐えられる感じ。
鼻腔:3割
骨を削ったりしているので、その影響でボヤっと痛い
口裏:2割
全身麻酔で呼吸器を口中に入れた影響か、それなりに痛い
口呼吸について
鼻の手術をしたのに、この時までは、何故か鼻呼吸ができた。
そのため、口呼吸はしなかった。
3時間後
3時間経過したので、看護師さんからペットボトルをもらって、水が飲めるかの飲水テストを行った。
約9時間ぶりの水分補給だった。
その後、再び体温測定と血圧測定を実施、体温、血圧共に異常なし。
それ以降
- 鼻にガーゼを当てているので、食べにくかったが、晩御飯を食べた
- ベッドに横たわり、テレビを見ながら過ごす
- 痛みが増してきたので、処方されていた頓服を4時間おきに飲んだ
- 痛みはピークの20%ほど
- 冷えピタを持ってきたほうが良いとのことだったので、寝るときに冷えピタを張った
- 鼻から出る血の量が増えてきて、1~2時間おきにガーゼを取り換えた
- 就寝中もほとんど寝れてないので、同じく2時間ほどでガーゼ取替をした
口呼吸について
術後3時間までと違い、完全に鼻が詰まっているので、口呼吸のみとなる。
口呼吸で口が渇き、良く寝付けない。
ほとんど寝れないと思っておいた方が良いです。
手術後の経過
私個人の術後経過になるので、他の方全てに当てはまる訳ではありませので、参考程度にして下さい。
術後2日目
- ご飯の度にガーゼ交換
- 鼻づまりあり
- 口呼吸で喉が乾燥して熟睡できないので、寝るときは「ぬれマスク 小林製薬」を購入し使った
⇒口の中の湿度が少し保たれるので、無いより多少の効果はある!
- ⇒入院時に持って行っとけばと思った
- 血管を収縮する点鼻薬を開始
- シャワーは入っていいのだが、入る気になれなかった
術後3日目
- ご飯の度にガーゼ交換
- 鼻づまりあり
- 口呼吸で寝れないので、寝るときは「ぬれマスク 小林製薬」を使用
- シャワーに入った
術後4日目
- ガーゼは辞めて、ティッシュ+マスクにした
- 鼻づまりあり
- 口呼吸で寝れないので、寝るときは「ぬれマスク 小林製薬」を使用
- 鼻の中の血だまりか分からないが、家族が言うにはすごく臭いらしい
・けがをした絆創膏をずっと付けているような匂いらしい
・相当臭く、部屋中に匂いがこもるレベル
・事務仕事はやって良いとのことだが、この臭いなら絶対に仕事はするべきじゃないらしい
術後5日目
- 鼻うがい開始
- 鼻は9割ほど詰まったまま
- 口呼吸で熟睡できない
「ぬれマスク 小林製薬」は使用せず。
術後6日目
- なかなか改善しないので、自分なりに対処することに鼻うがいの量を倍にして、回数も3回にした
- ようやく鼻詰まり4割ほど解消
- 臭いは、少しましになったらしい
- まだ寝るときは鼻づまりで口呼吸で熟睡できない
術後7日目
- 鼻うがいで右鼻から止血剤のかたまりがボロッと取れて、すごくすっきり
- 鼻詰まりもだいぶ解消されて、普通に寝られるようになってきた
術後9日目
- 術後1回目の受診
- 鼻に麻酔綿を入れて10分待機後、鼻の中を掃除、すっきりした
- 抗生物質を処方され飲むことに
- 鼻パウダースプレーも実施
- 処置から、5時間は歯が痛かった。副鼻腔を掃除したからだと思う。
いたみどめ飲みたいほど痛かった - まだ、血からの出血あり
術後11日目
- 痛みなし
- 鼻づまり日中少しあり、副鼻腔を大きくしたことで?声が反響して変な感じ
- 鼻うがい後に左鼻から残水が出るようになった
術後12日目
- 変わらず、血糊が晩に出る
- 日中鼻づまりあり
手術3週目
- まだ血が少し出ている
- 鼻声あり
- 副鼻腔が広がったせいか、声が反響するので変な感じ
術後4週目(1か月経過)
- 血が出なくなった
- 声はまだ鼻声
- 2回目の検診
・大分きれいになってきているようで、次の通院は1か月で良いとのこと
・鼻声などは1~2か月は続くらしい
病理組織検査の結果
手術したときに採取した細胞の検査結果が出てきました。
細胞内に70以上の好酸球があれば、好酸球性副鼻腔炎であるとのこと。
私の場合は、片方が好酸球が70以上あったため、好酸球性副鼻腔炎と診断されました。
術後1.5か月目
- 声はまだ鼻声
- 鼻詰まり感あり
- 調子が悪いときは、嗅覚1割の時もある
毎日お酒飲んでるからかなぁ?
術後2か月目
- たまに鼻声がある
- 鼻詰まり感は無し
- 調子が悪いときは、嗅覚1割の時もある
毎日お酒飲んでるからかなぁ?
手術するときに持参した方が良いもの
私が手術したときにあって良かったと思ったもの、あればよかったと思うものを紹介します。
冷えピタ
手術当日は、副鼻腔内を削ったりしているので、どうしても熱を持っています。
手術後や睡眠時に貼っておけば、痛みが和らぐと思います。
ぬれマスク 小林製薬
これは、手術当日は持っていなかった物ですが、持っておいた方が良かったと思ったものです。
手術日含め4~5日は鼻が完全に詰まった状態になり、100%口呼吸になります。
口呼吸だと喉がからからで痛くなり、熟睡出来なくなるので、少しでも喉が乾燥しないために、このマスクを使います。
私は、2日目~4日目までこれを使いましたが、大分楽にになりました。
手術当日も絶対にあったほうが良いマスクです。
ちなみに、このマスクは1回で10時間加湿が出来ます。
ペットボトル用ストロー
病院からは普通のストローを持ってくるように言われていましたが、嫁がこのタイプのストローを買ってきてくれて、すごく助かりました。
水分を取るのに、ペットボトルの水を飲むのですが、痛くて寝転がっていることが多いので、そのままだと水がこぼれてしまいます。
ペットボトル用ストローだと、横になったままで、そのまま飲めるので大変便利です。
手術して良かったのかどうか
手術はして良かったと思います。
実際、ステロイドを飲まなくても、毎日の鼻うがいと点鼻パウダーだけで匂いはします。
手術前であれば、ステロイドなしで匂いがする事は、ありえなかったことです。
ただ、手術を受けたデメリットも私にはありました。
声が少し変わったことです。
副鼻腔を広げたことで副鼻腔内で反響することで、声が少しっ変わりました。トーンが少し上がった感じです。
と言っても、ずっと変わっているわけではなく、少し詰まり感があるときは声が変わります。
周りの人や家族からも言われることがあります。
長年の声が変わるわけですから、慣れるまで時間がかかると思いますが、しゃーないと思っています。
最後に
私の鼻手術の体験は、如何でしたでしょうか?
手術を受ける前はかなりビビッていましたが、手術を受けてみて、
- 当日の痛み
- 1週間ほどは、口呼吸で熟睡できない
この2点さえクリアできれば、そんなに恐れることはありません。
後は、日ごろの鼻うがいなどを処置していけば問題ありません。
手術費用もかなり高額になりますが、高額医療費支給制度を利用すれば負担額はガクッと減ります。
手術費用に関することは、こちらをご覧下さい。
参考ページ
手術をきっかけに鼻うがいをすることになった、お勧めの鼻うがいに関する記事を紹介します。
絶対した方がいい鼻うがい!鼻洗浄のやり方紹介!慢性副鼻腔炎
毎日する鼻うがいですが、維持費がいくらするのか算出しました。
鼻うがいは1回いくら?費用・コストを算出!!